カーネギーホールではコンサートシーズンにガイドツアーが開催されています。歴史あるコンサートホール内を見学しながら、カーネギーホールの歴史やエピソードなどを教えていただくことができ、音楽に詳しくない方でも楽しめるツアーになっています。
Carnegie Hall(カーネギーホール)
カーネギーホールは、鉄鋼王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーが創設し、1891年にオープンしました。場所はミッドタウンの57th Streetと7th Avenueの角にあり、アメリカ合衆国国定歴史建造物に指定されています。
コンサートシーズンにはガイドツアーが1日に2〜3回開催されているので、そちらに参加することでカーネギーホール内部を見学することができます。ツアーは1時間で大人は20ドル、学生は16ドルです。ツアーの内容は小さな子供向けではないので、今回は大人だけで行ってきました。
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カーネギーホールのガイドツアーに参加してきました
ガイドツアーは事前にオンラインで予約できます。2022年7月現在マスク着用が必須となっていました。
カーネギーホールはレンガ造りの重厚な建物ですが、ツアーに参加した時はちょうど足場で覆われていてその姿を外から見ることはできませんでした。
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1891年にオープンしたカーネギーホールですが、1986年に一度改修工事をしています。ほとんどは修復作業だったそうですが、一部新たに造られた部分もあるそうで、大きなところでは車椅子の方がアクセスしやすいような造りへの変更が行われたそうです。
改修された部分には四角形が使われているのが特徴で、ホールの中で四角形の模様を見つけたらそこは改修時に新しくできたところだそうです。
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カーネギーホールには3つの音楽ホールがあり、最も小規模なのは268席の客席があるジョアン・サンフォード・ウェイル・リサイタルホール、その次が599席のジュディ・アンド・アルチュール・ザンケルホール、そして一番大きいのが2804席のアイザック・スターン・オウディトリウムです。
今回ツアーではメインホール(アイザック・スターン・オウディトリウム)を見学しました。
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この日はこれからジャズコンサートが行われるそうで、音響の調整などが行われていました。
メインホールは、改修時に新しい音響技術を少し取り入れただけで、ほとんどが建築当初のままだそうです。
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音響の良さを追求した設計になっているそうで、全体的に角がなく丸い空間にして音がどこかで止まることなくよく響き渡るそうです。また、こういったホールによくあるシャンデリアもなくすことで、音がランダムに跳ね返るのを防いでいるそうです。
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2階と3階部分は、小さなブースに分かれていて、それぞれ扉から座席に入るような作りになっています。下の写真で座席ごとに細かく扉があるのがわかりますでしょうか。
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昔は4階部分まではドレスアップしないと入れなかったそうです。
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ホールの外の廊下には、カーネギーホールで演奏した方々のサイン入り写真が飾られていました。スティービーワンダーなどの誰でも知っている方から、音楽に精通している方にはわかる有名な方など多くの写真がありました。
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ツアーの最後には2階にある「ローズ博物館」を見学します。フロアの一部にある小さな博物館ですが、所狭しとカーネギーホールの歴史に関する展示があります。
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下の写真は、ツアーの中で紹介されたエピソードの一つに関する展示です。
ウクライナ生まれのアメリカ人ピアニストVladimir Horowitz(ウラディミール・ホロヴィッツ)は、ピアノの響きが良い位置にこだわる方だったそうで、自分のピアノを搬入した後に、少しずつ前後左右に動かして音が一番よく聞こえる場所を探したそうです。
カーネギーホールのスタッフがその位置を把握しておくために床に釘を打って場所を記して置いたそうです。次に彼がカーネギーホールで演奏をするときにまたピアノの位置を調整した後、最終的にたどり着いた位置が前回釘を打った場所とぴったりだったそうです。その釘が打たれた床が博物館に展示されていました。
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ビートルズがカーネギーホールで演奏したときの写真もありました。舞台上まで客席が設けられていて、皆さん椅子に腰をかけてロックを聴いていました。
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このフロアにはトイレや小さなミュージアムショップもあります。
カーネギーホールのツアーはもちろん英語なのですが、ツアーが始まる前にガイドさんが個別に「どこからきたの?」「英語大丈夫?」などと参加者に話しかけてくださいました。「英語はそこまで自信がない」という話をすると、「少しゆっくり目に話すように心がけるね」と優しくおっしゃってくれました。
ツアーでは1時間かけてホール内を見学しながら、知らなかった歴史やエピソードなどたくさんのことを教えていただき勉強になりました。
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