【Natural ART Clinic 日本橋】自然に近い不妊治療とは?

出産・育児・教育

第二子不妊で悩んだ時期にナチュラルアートクリニック日本橋で不妊治療をしたことについて書いています。結果として3回のチャレンジ後治療を中止しましたが、実際に経験したことや仕事との両立などについて参考になれば幸いです。

ナチュラルアートクリニック日本橋

Natural ART Clinic (NAC) 日本橋とは?

ナチュラルアートクリニック日本橋(NAC)は、2007年に開設された不妊治療を行うクリニックで、東京メトロの日本橋駅に直結した東京日本橋タワーの8階にあります。

Natural ART Clinic 日本橋:不妊治療/体外受精/男性不妊(東京都中央区)
Natural ART Clinic 日本橋は、東京都中央区の不妊治療専門クリニックです。私たちは、心身に負担のない方法でご夫婦をサポートしていきます。

理事長の寺元先生は、加藤レディスクリニックでも勤務されていた不妊治療で大変有名な先生です。

自然周期を原則とした治療と、治療が成功した段階に応じて料金が発生するという料金制度が特徴です。

特徴1. 自然周期の治療

多くの不妊治療では、誘発剤などの薬を使って卵子の数を増やして治療することが多いです。NACでは可能な限り自然に近い状態で卵子を成長させ排卵させることを大切にしているため、極力薬の使用をしないということが特徴です。

これにより、卵子の成熟が乱されず良好な卵子を得ることができるとしています。また、翌周期以降に排卵する卵子のことも考えての方針だそうです。

私ももしだめだったときには自然妊娠にチャレンジしたいという気持ちがあったので、治療でホルモンサイクルが乱れたり体調が悪くなるのは嫌だったため、この方針がとても気に入りました。

特徴2. 料金制度

不妊治療には莫大なお金がかかることが大きな課題になっていますよね。そこを改善すべく、成功した段階に応じて料金が発生する料金制度を取り入れているのもNACの大きな特徴の1つです。

料金制度の種類に関わらず、診察料、薬代、採卵時の必要費(50,000円)、特殊技術料などの必要経費はかかるのである程度はかかってしまいますが、治療初期でダメになってしまった時の出費が少なくて済むのはその後の治療のためにもありがたいですね。

成功報酬制度

指定日来院可能な患者で、かつ先生が診察して適応可能と判断された方に限り適応されます。来院して「次は明日」や「○日後に来て」と言われることも多々あるので、それに応じられる方限定ということになります。

仕事をしている場合、職種によっては厳しいですが、あらかじめ上司に相談しておくか日程の目処をつけて対処する必要がありますね。

成果報酬制度では、胚移植までいくと110,000円、妊娠が成立すると440,000円を支払います。妊娠に向けて進んでいった場合のみ大きな料金が発生するというのは助かりますね。

この成功報酬制度は2回まで使うことができます。

IVF通常料金制度

指定日来院ができない方、先生に適応外と判断された方、成功報酬制度を2回利用済みの方は、通常料金制度になります。

採卵できたけれど胚移植できなかった場合には220,000円(2回目以降は110,000円)、胚移植した場合は330,000円(2回目以降は220,000円)とうまくいったところまでに応じて料金が発生します。

NACを選んだ経緯

2人目不妊に悩んでいて、最初はタイミング療法を行いましたが特に変化が見られず、人工授精か体外受精かと迷っていました。

人工授精というステップもありましたが、仕事もしていたため長期戦になるのが厳しかったため、これでダメなら諦められるかもと体外受精にすることにしました。

その時のことについては以下に書いています。

すでに体外受精で出産した友人がいたため相談したところ、NACを教えてもらいました。

NACを選んだ1番の決め手は、自然に近い状態で治療できる点でした。上述しましたが、もし体外受精がだめだったときには再度自然妊娠にチャレンジしたいという気持ちがあったので、治療でホルモンサイクルが乱れたり体調が悪くなるのは嫌だったため、この方針であることは重要でした。

また、仕事との兼ね合いもあるので、駅直結の好アクセスであることも重要なポイントでした。

NACでの体外受精

初診

初診は夫婦で受診します。大切なことなので、夫婦の同意がないと治療を行うことができません。

私は採血と内診、主人は精子を採取して、その結果をもとに寺元先生からお話を聞きました。血液検査のホルモン値から女性側に妊娠について問題となる点がないか、精子の数・形・動きなどの状態から男性側に問題はないかを説明していただきました。

NACでは一般的なクリニックに比べて精子をより詳細に見てもらえるそうです。奇形や動きの速さ・方向など細かく見てくださいました。数が十分でも動きがおかしくて進んでいなかったり、奇形で受精能力が劣るなどということもあるそうで、そこまで細かく見ることも大切だそうです。

また、結果をもとに不妊治療は無理そうだというときははっきり無理だと言われるそうです。

私、主人ともに大きな問題点はなかったものの、2年ほど自然妊娠できていなかったため体外受精にチャレンジしてみることにしました。

1周期目

来院スケジュール

毎回基礎体温をつけて表を持参します。

来院日程は卵胞の状況を見て来院ごとに先生に指定されますが、生理が28日周期の私の場合、おおよそ生理3日目、10日目、12日目、採卵日という感じでした。

3日目、10日目はほとんどの方がその日程ということが多いようですが、そのあとはE2値と主席卵胞の状況によって「明日もう一度来て」と言われたり「2日後ね」と言われるため、直前までいつ来院する必要があるかわかりません。

仕事をしていたので、3日目と10日目はあらかじめ調整しておけましたが、そのあとはちょっと大変でした。

12日目に受診した際に主席卵胞やE2値が十分になっていれば、排卵時間を調整する点鼻薬をもらい、指定された時間に指示に従って点鼻します。これを忘れてしまうと採卵できなくなるので、忘れないようにする必要があります。

採卵日

採卵日は指定された時間に来院して、リカバリールームというベッドのある半個室のスペースで順番を待ちます。

リカバリールームには、今までその部屋を使った人たちがコメントを書いているノートが置いてあります。意気込みやその時の気持ちが書いてあるノートを見ながら順番を待ちます。

順番が来たらトイレを済ませて手術室へと向かいます。

採卵の針を刺すための麻酔はしますが、一般的に行われるような全身麻酔はしません。全身麻酔をしないので回復が早く安心ではありますが、とにかく採卵が痛いです!少しでも動くとうまく採卵できないので「動かないで」「力を抜いて」と言われなかなかきつかったです。

耐えられないことはないもののあまりに痛くて「これは何回もチャレンジするのはしんどいな」と思いました。

採卵後はリカバリールームで感染予防のための抗生剤を投与してもらい、その後卵子の採卵状況について培養師の方から結果を聞きます。

1回目の採卵結果

主席の卵胞はすでに排卵済みで採れませんでした。主席以外のもので9個採卵され、そのうち採卵日時点で体外受精に使えそうなものがいくつあるかを教えていただきます。

経過報告

その後は何日目の何時ごろに電話してくださいとの指示に従って、卵子の成長状況、体外受精後の状況を聞きます。いくつ残っているか、分割状況を確認するための電話なのでドキドキします。1回目は1つ体外受精したものの、卵割が十分に進まずそこで終了となってしまいました。

かかった費用

成功報酬制度を利用し、1つを体外受精したものの胚移植までいかなかったので以下のような内訳でした。(明細が残っていないので多少違うところもあるかもしれません。)

  • 診察料:約1万×4回
  • 点鼻薬代:数千円?
  • 採卵時の費用:50,000円
  • 特殊技術料(顕微受精1個以下): 16,500円
  • 精子凍結料(22,000円)

約14万円。高い出費ではありますが、成果報酬制度が使えたので次もチャレンジしようと思えるくらいの出費で済みました。

2周期目

来院スケジュール

前回とほぼ同じ感じ日程で進みました。前回を踏まえて事前に仕事を調整していたので助かりました。

毎回朝一で来院してドアが開くと同時に機械で受付を済ませるのですが、すでに何人か並んでいる状況で毎回1時間ほどは待ち時間がありました。

採卵日

手順は前回とほぼ同じでした。一度経験しているとなんとなくわかるのでリラックスして望めました。1回目は激痛でしたが、2回目は先生が違ったからか以前よりは痛みが少なくて済みました。

2回目の採卵結果

1回目同様、主席の卵胞がすでに排卵済みで採れませんでした。主席以外のもので7個採取されましたが、2回連続で主席が取れなかったのはショックでした。。。とはいうものの1つは顕微受精できたのでよかったです。

経過報告

今回も指定された日に電話して経過を確認しました。1回目の電話では順調に育っていましたが、2回目の電話の際には分割が止まってしまったとのことで、また胚移植まで辿り着けませんでした。

かかった費用

成功報酬制度を利用し、1つを体外受精したものの胚移植までいかなかったので以下のような内訳でした。

  • 診察料:約1万×4回
  • 点鼻薬代:以前のものを使用
  • 採卵時の費用:50,000円
  • 特殊技術料(顕微受精1個以下): 16,500円

トータル約11万円。一般的な不妊治療に比べれば安いのかもしれませんが、先に進まないのが辛いですね。。。

3周期目

来院スケジュール

2度も主席が排卵済みだったため、先生も試行錯誤してくださいました。スケジュールは前回とほぼ同じでしたが、採卵日の直前はさらに1回来院が増えました。

採卵日

採卵の手順は1回目・2回目と同じでしたが、やはり先生によって痛みは違う印象ですね。私の場合は採卵日も体調が悪くなるようなことはなく時差出勤していましたが、事前に有給をとってのんびり望むのも良いかもしれません。

3回目の採卵結果

なんと3回目も主席が排卵済みでした。これにはかなり落胆しました。また主席以外で取れたのも5つのみで今までで一番少なかったでが、1つは顕微受精できました。

経過報告

今回も2回目の電話で分割が止まってしまったとのことで、終了となってしまいました。

  • 診察料:約1万×5回
  • 点鼻薬代:以前のものを使用
  • 採卵時の費用:50,000円
  • 特殊技術料(顕微受精1個以下): 16,500円
  • 胚移植までいかなかった場合の費用:220,000円

今回から通常料金制度になったので、約34万とかなりの出費になってしまいました。

体外受精を諦めた経緯

3回目のチャレンジが終わり体外受精を一度諦めることにしました。

毎回主席卵胞が排卵済みで採れなかったこと、それ以外に採れる卵子の数も少なめだったこと、全く胚移植までたどり着ける気がしなかったことから、私にはもしかしたら合っていない方法なのかもと考えました。

仕事をしながら通い、上司にも相談していなかったので長期に調整し続けるのが難しかったのもありました。友人は仕事が調整できるように上司に相談して行っていたそうですが、私は万が一会社で上司以外にこの事が漏れるのも嫌だという思いもあり、事前に午前休や時差出勤で調整して朝一で受診するようにしていました。

残念ながら成功はしませんでしたが、最終段階である体外受精にチャレンジしたことで諦めがついたというかそういう気持ちになれたので、結果としてチャレンジしてみてよかったと思いました。

また、成功しなかったのにトータル40万ほどかかったのは痛かったですが、成功報酬制度のおかげでこれで済んだというのはありがたかったと思います。

NACを受診した感想

1周期で4、5回通うので、駅近でアクセスが良いのは助かりました。オフィスビル内にあり、8階を押すとここに来ていると思われるなというのは少し嫌でしたが、知らない人ばかりなのでそこまで気になりませんでした。

毎回かなりの人数が待っていて、朝一でいっても10番くらい、少し遅れるとあっという間に40番になってしまうという状況でした。

院内はとても綺麗で、雑誌も置いてあり快適に過ごす事ができました。ただ待ち時間が長いので、何か時間を潰せるものを持っておいた方が良いですし、仕事も余裕を持って調整しておくと安心です。

薬を極力使わない方針が魅力でNACを選びました。結局3回のチャレンジで実を結ぶことはありませんでしたが、その後自然妊娠で第二子を授かりました。自然妊娠できたのはホルモンを乱すような薬の治療をしなかったこともあったのではないかと思います。そういった意味でも、チャレンジする病院としてNACを選んでよかったと思っています。

友人は実際にNACで妊娠していますし、初回の説明で見せていただいたデータでも多くの方が妊娠して卒業していかれているので、実績は確かなものなのではないでしょうか。

私が毎回悩まされた主席卵胞の排卵済み問題ですが、2019年に寺本先生と千葉大学が共同で発表した研究結果で、排卵済み卵胞から採卵して11%が出産したという事が発表されていました。

https://www.m.chiba-u.ac.jp/files/6515/7300/3755/20191106release.pdf

日々技術は進化していっていますね!

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