アメリカで住居を探す際に気をつけるべき「鉛中毒」。日本ではあまり身近ではありませんが、古い物件が多いアメリカでは今でも鉛中毒が問題となっています。
ニューヨークでの住居探しについては以下に書いています。
鉛中毒
鉛中毒は、鉛を直接飲み込むことで起こります。現在多くの国では鉛の使用が禁止されていますが、禁止前に建てられた住居や水道管、禁止されていない国から輸入された陶磁器などに鉛が含まれていることがあります。
大人の鉛中毒の症状としては、人格の変化・頭痛・腹痛・神経損傷などがありますが、それ以上に心配なのが子供の鉛中毒です。子供が鉛中毒になると、体の発達や脳の成長に影響を及ぼします。
日本ではあまり身近ではないですが、実は古い家の分岐後の水道管にはまだ使われているところもあるようです。
アメリカでは古い家が多いこともあり、住居を決める時に鉛中毒には気をつける必要があります。
ニューヨークの住居の鉛問題
アメリカでは1978年に鉛の使用が禁止されましたが、ニューヨークではその18年前の1960年に鉛を含む塗料を住居に使用することが禁止されました。さらに2004年には市の条例で鉛中毒を撲滅することを目標として掲げました。しかし、1960年以前に建てられた古い住居もまだ多くあるため、未だ鉛が使用されている建物も残っています。
ニューヨークでは、塗料に鉛が含まれている住居に住んでいる子供が剥がれた塗料や粉塵を触ってその手を舐めてしまったりすることで、鉛中毒が起こっています。壁だけではなく、手すりや床、さらにはおもちゃについた粉塵など、いろいろな場所に鉛が含まれている可能性があります。
水道管や蛇口などにも使われていたので、飲水や料理に使うときは冷たい水飲みを使うように注意喚起されています。
鉛中毒の怖いところは、見た目で気付くのに時間がかかることです。そのためニューヨークでは、1歳と2歳で血液検査をして鉛中毒になっていないかを調べます。その後も6歳までは毎年検査をすることが推奨されています。
子供がリスクに晒されないよう、住居を選ぶ際には築年数を気にするなどの注意が必要ですね。
息子と鉛の血液検査
3歳の息子が鉛の血液検査を受けた時のことについて、以下に書いています。子供ながら翼状針を使っての本格的な採血で不安そうにしていた息子ですが、鉛中毒の怖さを考えると検査しておいてよかったかなと思っています。
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