【児童虐待】ニューヨークの児童虐待対策とは?

ニューヨーク

日本より虐待と疑われる事例に対して厳しいと聞くアメリカ。とはいえ自分達が対象になることはないだろうと思っていたのですが、文化の違いもあるため日本人は気をつけた方が良いこともあるようです。

自分の周りで聞いた「虐待」の通報例

アメリカでは公共の場で子供を大きな声で叱ったり叩いたりした場合通報されることがあることは知っていましたが、普通にしていれば自分達には無関係だろうと思っていました。しかし、身近なところで通報されたという事例を2つも聞いたので、急に身近に感じるようになりました。

1件目は公園で泣き喚く子供を大声で叱ってしまったそうで、その場で周りにいた人が通報したそうです。「ここから動いたらダメ」と言われ、その場で担当者が到着するまで1時間も待ったそうです。さらに偶然その子が過去に骨折歴があったことで、シリアスケースととられてしまったそうです。

2件目は子供が学校で「親に叩かれた」と言ったそうで、親への真偽の確認なしに通報されたそうです。確かに真偽を確認していたら本当の虐待も埋もれかねないので理解できるのですが、叩いてなくても「叩いた」と言えば通報されることもあるというのは怖いなと思いました。

ニューヨークの児童虐待対策

ニューヨークで児童虐待が疑われると通報された場合、ACS(Administration of Children’s Service)と呼ばれる児童相談所のような政府機関に報告されます。その後通報された家庭に調査員が訪問してきます。

通常であればそこから約2ヶ月間の間に複数回事前連絡なしで家庭に調査員が訪れ、家庭内の状況を確認します。その間虐待が認められなければその調査は終了となりますが、もし虐待が認められた場合は、家庭裁判所が介入を決定します。そして虐待が認められた場合、調査記録は被害者が28歳になるまで残るそうです。

過去に骨折したことがあったり、調査期間中に再度虐待が疑われるようなことがあった場合は注意が必要なようです。

通報された場合に起こること

通報されると48時間以内に自宅に調査員が訪れて、家庭内の状況を確認します。あざなどの怪我がないか、きちんとしたものを食べているか、寝室や子供部屋は適切かなどの確認もされるそうです。

初回はかなり時間をかけて調査が行われ、その後調査期間中に数回ある家庭訪問の時は比較的時間は短めのようです。ただし事前連絡の訪問なので、プレッシャーはあるかもしれません。

学校の職員、隣人、親戚、医師などに調査が入ることもあるようです。

子供の何気ない一言で通報されたとして、その後の訪問時に子供が泣いていたら、もし子供が遊んでいる時にできた傷やあざがあったら、と思うとゾッとします。

日本人が注意したい「虐待」

叩いたりはしないにしても、他にも日本では当たり前に行われているのにアメリカだと虐待と疑われかねないこともあります。

添い寝

日本では小さい子が親と同じベッドで寝ることはよくあることですよね。アメリカでも最近では同じ部屋で寝る家庭もあるそうですが、基本的には親と子供の寝室は別です。娘のお友達のお家もアメリカ人の子はみんな子供だけの部屋があります。

マンハッタンは家が狭いので同じ部屋で寝ることはそこまで大きな問題にならないようですが、同じベッドというのは虐待とみなされる可能性があるそうです。

入浴

日本では小学生低学年くらいまでであれば親子でお風呂に入っている家庭も多いですが、アメリカでは通報の対象になることもあります。驚いたのが異性だけでなく同性の場合も該当し、しかも4歳くらいから虐待とみなされる可能性があるということです。

子供の入浴に手伝いが必要な場合は、親は服を着たまま手伝うのが基本なのだそうです。親子で入浴するのは日本では普通のことですが、子供がある程度の年齢になった時に学校などで当たり前だと思って話すと通報される可能性もあるので、気をつけた方が良いようです。

留守番

日本でも最近は子供を1人でお留守番させることはあまりないかと思いますが、アメリカではさらに厳格です。8歳未満の子を1人でお留守番させていると通報されることもあるそうです。州によっては12歳くらいまでとされているところもあります。

まとめ

日本より虐待に対する対策がしっかりとられている印象のアメリカですが、日本人にとっては気をつけないといけないことが思った以上に多いです。

誤解であっても2ヶ月ほどは調査対象となってしまうので、文化の違いも含めて理解しておくのは大切だと改めて実感しました。

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