以前登校初日に感じた日本との違いについて書きましたが、それから約1ヶ月経た現在、日本とアメリカの学校でどのような違いがあるかをご紹介します。ニューヨークに来る前、学校生活がどんな感じか分からずに不安だったのでご参考になれば幸いです。(基本的には、娘が日本で通っていた小学校とニューヨークで通っている小学校の比較になります。)
登校
登校時における日本との大きな違いは、時間と方法です。
登校時間
日本では何時までに学校に行く、というところが多いかと思いますが、ニューヨークでは5〜10分くらいの限られた間に登校しなくてはなりません。遅刻するとしばらく外で待たなくてはいけなくなります。
登校方法
日本では近所のお友達と登校したり、集団登校したりするところが多いかと思いますが、ニューヨークでは治安面もあり毎日親が学校に連れていきます。仕事をしていて連れてこられない人はシッターさんを雇っていることもあるようです。
また、日本では子供たちが自分で教室まで行きますが、ニューヨークでは外で列を作って待ち、先生が迎えに来て連れていきます。
学校
学校生活においても日本との違いはたくさんあります。親が見える部分と子供から聞いた話の部分がありますが、ご紹介します。
荷物
日本では教科書・筆箱・体操服・上履きなどなど多くの荷物詰めて、重いランドセルを背負って登校しますよね。
アメリカはすごく荷物が少ないです。まず教科書は持って帰ってくることはありません。体操服や上履きそもそもありませんし、筆箱ですら学校に置いてきます。
持ち物といえば、バックパック(リュックサック)にお手紙を入れるフォルダーと水筒だけです!お弁当を持っていきたい子はこれにお弁当が加わり、本を借りて帰ってくる子は本が入っていることもありますが、本もアメリカの本は日本の絵本のように重くないので、荷物が本当に軽いです。
親としては学校の教科書が見られないのは心配な部分でもありますが、毎日重いランドセルを汗だくで背負って通っていた娘にとって、この荷物の軽さは快適なようです。
授業
日本の学校と違い、チャイムがなく休み時間も決まっていないそうです。
授業も日本では全て机に座って受けますが、ニューヨークでは内容によってマットで受けることと机で受けることが半々くらいだそうです。日本に帰って机にしっかり座れなくなったらと若干不安ですが、当の本人はあっという間にこちらの習慣に馴染んでしまいました。
日本では授業中寝ている子はかなり珍しいかと思いますが、2〜3人どころではない人数が寝ていることもあるそうです。レベル的には低くない学校のはずなのですが。。。マットで授業を受けていると暇になった子は自分の髪の毛をいじりだしたり寝転んだり、、、時には娘の髪の毛を触ってきたりするそうです。自由すぎて面白いです。
トイレ
トイレは時間が決まっていないので、行きたい時に自分で申告していくそうです。トイレに行く時はパートナーが決まっていて、必ず2人で行きます。
安全性の問題なのか、トイレに限らず何か教室から出る用事がある時に1人で行動することはないようです。以前娘が早退する時に入り口まで出てくる時も、クラスメートの子が2人ついてきてくれていました。「いつもペアで移動するのに今日は3人なんだ」と思ったのですが、教室に戻る時も1人にならないようにと考えられて付き添いが2人なんですね。
友達のトイレに付き添って授業が一部聞けないというのは日本では考えられないですが、ニューヨークでは日常的なことです。このペアがきっかけで仲良くなることもあるようです。
掃除
これはよく言われる日本との違いなのですが、掃除の時間というものがなく、子供が自分たちの教室を掃除することがありません。日本でトイレ掃除が嫌だった娘にとっては「トイレも掃除しなくていいの!」と衝撃的だったようです。
でもそのために片付けや掃除の習慣がつかないなどの話も聞くので、学校でも家でもしっかり片付けをするように伝えています。
給食
ニューヨークの公立小学校では全員が無料で食べられるフリーランチがあります。「無料でお弁当もなし!」と喜んでいたものの、日本から来たばかりの娘にはなかなかハードルが高かったようで、毎日お弁当を持っていくことになってしまいました。
日本のお弁当とアメリカのお弁当は大きく違うようで、お友達から何か言われることもあるようですが、娘は気にせず日本式お弁当を持って行っています。
ENL(英語のサポート)
ニューヨークの公立小学校では、英語を初めて学ぶ子向けのサポートがしっかりと確立されています。初めての英語圏での生活で不安も多い中、どの学校でもサポートを受けられるというのは心強いです。
娘も週に5〜6時間別室で少人数でENLの授業を受けています。
下校
下校も日本とはだいぶ異なります。日本では登校時同様、集団下校もしくは近所の友達と下校することが多いかと思います。一方アメリカは、親が迎えに行きます。
これまた決まった時間枠があり5分くらいの枠の間に迎えにいく必要があります。子供が帰ってくるまでの心配がないのはいいのですが、下の子がいてお昼寝している時など結構困ることもあります。
また、働いている方は登校時同様にシッターさんが迎えにきていることもあります。仲良くなった子のお母さんかなと思って話しかけようと思うとシッターさんだったということもあり、判断が難しいです。
放課後
放課後
日本と違い親がお迎えに行くので、一度家に帰らずそのまま遊びに行くという点は違いますが、基本的に日本と変わりません。外で遊んで帰る子もいれば、お友達の家で遊んで帰る子もいます。
1つ違うのは、下校時刻を見計らったかのように学校の近くに移動販売車がやってきます(他の学校がどうなのかはわかりませんが…)。日本の小学校で学校の帰りに買い食いはなかなか見られない光景ですが、親の了承のもとアイスやジュースを買って飲食している子もいます。
アフタースクール
日本では働いている親を持つ子は学童などに入るかと思いますが、アメリカではシッターさんを雇ったり、アフタースクールに入れたりもします。アフタースクールは働いているかどうかに関係なく入ることができ、無料のプログラムと有料のプログラムがあります。
コロナ関連
ワクチン
アメリカでは5〜11歳への新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、公立の学校も集団接種会場になったりと、かなり力を入れている印象です。2021年11月時点では義務とはなっていませんが、今後どうなるか気になるところです。
その後、12月14日から5〜11歳にも屋内の飲食やアクティビティの際のワクチンパスポートの提示が義務付けられることになりました。いずれそうなるだろうなとは思っていたのですが、ワクチン接種の開始からわずか1ヶ月ほどで義務化というあまりの速さに驚いてしまいました。
屋内アクティビティだけならまだ接種を見送る選択肢もあったのですが、習い事などにも影響があるということで、接種をすることにしました。
1回目の接種については以下に書いています。
2回目の接種については以下に書いています。
検査
ニューヨークでは街中などいたる所でコロナの検査をしていますが、公立の小学校でも定期的にランダムにコロナの検査をしています。
小学校で定期的にコロナの検査を受けるためか、学校で陽性者が出たという連絡が想像以上の頻度であり、毎回連絡がくるたびに濃厚接触者に該当しないかドキドキしています。
まとめ
日本とアメリカの小学校の違いは意外と多くありました。初めは言葉がわからないので、トイレに行きたい時はどうするんだろう、授業をどうやって受けるか理解できるかな、荷物は何を準備すればいいのかななど色々心配がありましたが、事前に大まかに知っておくと安心かと思います。
床に座って勉強したり休み時間がないなど慣れないことも多くて大変だろうなと思っていましたが、子供は順応性が高く、あっという間に馴染んでしまいました。1ヶ月経つ現在は「日本の学校とどんなところが違う?」と聞いても「自由で楽!」くらいしか出てきません。。。楽しんでくれて何よりですが、日本の学校に戻っても大丈夫なように日本での習慣も忘れないようにしてほしいところです。
現地校関連についてもまとめていますので、よろしければご覧ください。
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