子供の見守りは想定していないというAirTagですが、位置確認に使えたら便利だと考えている方も多いのではないのでしょうか。どの程度見守りに使えるのか検証しました。
AirTagを購入しました
先日発売になったAirTag。当初は子供の見守りに使えるのではと言われていました。
その後、Appleの重役の方が「不要な追跡に使われない対策を行っているため、子供のカバンなどに付けることで追跡用や迷子防止・見守りアイテムとしての活用は想定していない」とコメントされましたが、そのコメントに気づく前に主人が購入していました。
なぜAirTagを購入したかというと、まさに子供の位置確認のためでした。
娘が4月に小学生になったため1人で行動することも出てきてキッズ携帯を持たせています。
キッズ携帯もある程度便利なのですが、GPSが実際の位置と離れて表示されてしまう場合があるため、AirTagも試してみたいと購入してみました。うまくワークすれば、携帯機能はキッズ携帯・位置確認はAirTagでできればと考えていました。
しかしその後、上述の「子供の見守りは想定していない」とのコメントが出ていることに気づき、がっくり。。。とりあえず届いたその日は家で子供とAirTagを隠してiPhoneで探す宝探しゲームに使って盛り上がりました。
とはいうもののせっかく買ったので、本当に使えないか試してみました。
学校に持っていって万が一アラームが鳴ったりしては大変なので、娘の習い事の時や日常私が持って試してみました。
AirTagの主な機能
まずはAirTagの機能について、子供の位置確認に向いている機能と向いていない機能に分けてご紹介します。
子供の位置確認に向いている機能
周りに人がいる場所なら正確な位置がわかる
iPhoneの「探す」アプリを開くとマップ上でAirTagがある場所が確認できます。他の人のiPhoneを介してBluetooth信号を受信しているので、iPhoneを持っている人が多い場所では正確な位置が表示され、人通りが少ないところでは位置情報の更新頻度が下がります。
近くにある時はさらに詳細な位置確認ができる
AirTagがペアリングしたiPhoneの近くにある時は、「正確な場所を見つける」機能でAirTagまでの距離と進む方向を矢印と数字で表示させることができます。方位磁石のようで面白いです。届いた当日はこの機能で子供と宝探し遊びをしていました。
出先で子供と待ち合わせしている時など、近づいてくる様子がわかっていいですね。
プライバシーが保護されている
AirTagの場所はペアリングされたiPhoneでしか見ることができません。気づかないうちに勝手に位置を追跡されることはありません。
充電の必要がない
AirTagははボタン電池で1年以上使えるそうです。充電し忘れるということがないのが良いですね。電池の交換も簡単です。
防水機能
カバンの中に入れておけばあまりないかもしれませんが、雨の日や間違って水がかかってしまうような時もあるかもしれません。AirTagには耐水性能があるので、もしもの時も安心です。
軽量・コンパクト
サイズは500円玉より少し大きいくらいでとてもコンパクトです。重さも11gなので、カバンに入れていても全く気にならない重さです。
コスパが良い
AirTagは3,800円。これで1年電池を変えずに使え、さらに電池を変えればもっと使えます。キッズ携帯の「みまもりマップ」を使用する際にかかる月数百円を考えると、長期的にはコスパがいいかなと思います。
子供の位置確認に向いていない機能
アラート機能
AirTagはあくまでも持ち物を探すためのものなので、人の行動を監視するためなどの追跡に使われないように設計されているそうです。
ペアリングしているiPhoneと離れた場所で、ペアリングしていないiPhoneとAirTagが一緒に動くとiPhoneが検知してアラートが表示されます。
ペアリングしているiPhoneの近くにある場合はアラートが出ることはないので問題ないのですが、子供に持たせる場合はペアリングしているiPhoneと離れて持つことになるので、教室で先生のスマホにアラートが出たりしたら困りますね。
アラーム機能
ペアリングしたiPhoneとAirTagが離れた状態がさらに状態が続くと、アラートの表示だけでなくAirTagが音を鳴らし始めます。Appleの重役の方の話では、ペアリングしているiPhoneからはなれて3日経過するとなり始めるそうです。
子供に持たせる場合3日以上離れることはまずないので、こちらについては問題なさそうですが、本当に3日経たないとアラームが鳴らないのか、連続ではなくても頻回に離れることでアラームが鳴ることはないのかなど、学校に持っていくとなると心配になりますね。
万が一アラームがなっても簡単に電池を外してアラームを消すことができますが、さすがに学校で鳴ると困りますよね。
子供の位置確認に使えるか試してみました
子供の位置確認に使えるかを検証するために、ペアリングしたiPhoneと離れた状態でAirTagを使ってみました。
ケース1:AirTagだけを持ち歩く
習い事2時間の間、ペアリングしたiPhoneとは離れた状態でAirTagを娘に持たせました。スクールバスに乗って習い事先に行き、習い事先に着いてからはカバンの中から動かさない状況でした。つまり、周りに他の方が使っているiPhoneはあると思われますが、AirTagと一緒に移動することはない(あってもスクールバスの中の15分程度) という状況です。
周りにiPhoneがあると思われる環境だったこともあり、スクールバスでの移動中は5分くらいのタイムラグで位置が検知されていました。習い事先の屋内でもしっかりと場所は検知されていました。
ペアリングしていない家族のiPhoneは近くになかったので、アラートが表示された方がいるかは分かりませんが、アラームが鳴ることはありませんでした。
お迎えの時、娘が歩いて近づいてくるのが「正確な場所を見つける」機能で、AirTagまでの距離と進む方向を矢印と数字でわかりました。
ケース2:ペアリングしていないiPhoneとAirTagを一緒に置いておく
ペアリングしたiPhoneを主人が持って外出し、自宅で私がAirTagを持っていました。
ペアリングしたiPhoneとAirTagが離れていたのはトータルで10時間くらい、そのうちペアリングしていないiPhoneとAirTagを一緒に持って外出したのが40分くらい、AirTagを家に置いてiPhoneだけを持って外に出たのが1時間くらいでした。
ほとんど私のiPhoneと一緒にあったので、位置確認は問題ありませんでした。
iPhoneとAirTagを一緒に長時間動かしていないからかアラートは表示されず、アラームも鳴りませんでした。
ケース3:ペアリングしていないiPhoneとAirTagを一緒に持ち歩く
ペアリングしたiPhoneを主人が持っていて、私がAirTagと自分のペアリングしていないiPhoneを持って2時間半ほど別行動をしました。つまり、アラートが表示されると言われている条件で2時間半ほど過ごしました。
結果、2時間半の間に私の携帯にアラートが表示されることはありませんでした。
ケース4:ペアリングしていないiPhoneとAirTagを一緒に持ち歩く
ペアリングしたiPhoneと離れたところで、ペアリングしていないiPhoneと1日9時間ほど持ち歩き、夜はまたペアリングしたiPhoneの近くに戻しました。つまり、上記のケース3のアラートが表示されると言われている条件で長時間、連日過ごしてみました。
結果、2日目までは特にアラートが出ませんでしたが、3日目の9時間ほど経過したところで、AirTagと一緒に持ち歩いていたペアリングしていないiPhoneにアラートが出ました!
翌日以降もおなじくらいの時間でアラートが出ました。長時間一緒に持ち歩くとやはりアラートが出るんですね。AirTagのアラームが鳴ることはありませんでした。
ペアリングしているiPhoneと離れた状態でペアリングしていないiPhoneとAirTagを一緒に持ち歩いた場合、9時間くらい経過したときにアラートが表示されました。学校は8時間くらいなので若干不安が出てきましたが、AirTagをペアリングしていないiPhoneと一緒に移動させずにおいておいた場合は10時間でもアラートが出なかったので、学校に持っていったとしてもAirTagをランドセルの中から動かさない限りはアラートが表示されたりアラームが鳴ることはないのかなと思います。ただやはりちょっと不安要素はありますね。
位置情報も多少のタイムラグはあるものの、街中で使う分には問題なく確認できました。
今後したい検証
上記で検証した限りでは学校に持っていっても問題なさそうですが、万が一のことが心配なので、とりあえずは習い事の時に持たせてみようかと思います。今のところ、人通りがある場所で使う分には3〜5分程度のタイムラグで場所が正確に表示されている印象です。
キッズ携帯で位置が認識されにくい電波が悪い室内などでの位置確認の正確性はどうかなど、キッズ携帯のGPS機能との違いは気になるところです。
また、ペアリングしているiPhoneと離した状態でペアリングしていないiPhoneと長時間持ち歩いて置いておいて、ランドセルをロッカーに置いておくような感じでしばらく動かさずに近くに先生のIPhoneがある場合などを想定した検証もしてみたいですね。また、アラームが鳴るまでの時間なども実際のところが気になります。
また追加検証をしたら追記したいと思います。
2022年1月追記
アメリカに来てから2回、iPhoneに「Airtagが検知されました」というアラートが出ました。我が家のものは持ち歩いていなかったので、知らない誰かのものだと思います。一緒に移動した経路を確認するとバスで移動している15分くらいの間一緒に動いて同じバス停で降りたようでした。
日本で検証した時にはかなり長い時間一緒にいないと検知されなかったのですが、アメリカに来たからなのか、Appleが機能を強化したからなのかとても短い時間で検知されているようです。
アメリカでは最近Airtagを悪用して他人を追跡するという犯罪が起こっているようなので、それの防止のために機能が強化されたのかもしれません。
でも不思議なのが、AirTagとペアリングしているiPhoneが近くにあればアラートが表示されないはずなので、近くにいる誰かがこっそり入れられたか、子供などに持たせているものに反応したのか。。。真相は謎です。
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