ニューヨーク市長の官邸「グレイシー・マンション」は、マンハッタンのアッパーイーストサイドにあります。普段は中に入ることはできませんが、ツアーに申し込むと官邸内の1階部分を見せていただくことができます。ニューヨークの現地校(公立小学校)ではニューヨークの歴史についても学ぶので、大人だけでなく子どもにとっても良い機会になると思います。
Gracie Mansion(グレイシー・マンション)
グレイシー・マンションは、マンハッタンの東側East End Avenue/88th Streetにある1799年に建てられた邸宅です。マンハッタンに現存する最古の木造建築の1つで、アメリカ合衆国の国家歴史登録財に指定されています。邸宅はイーストリバーが見渡せるカール・シュルツ公園の中にあります。
何度か所有者が変わった後、1896年にニューヨーク市がグレイシー邸をカール・シュルツ公園(当時はイースト・リバー・パーク)の一部にし、1924年まではアイスクリームスタンドや公衆トイレとして使用しました。その後改修され、1924年から1936年までは、ニューヨーク市立博物館として使われ、市立博物館が現在の場所に移転した後に公園局が運営する最初の歴史的邸宅博物館となりました。その後、1942年には市長の官邸として使用されるようになりました。
1966年には邸宅が増築され、ボールルームと2つのレセプションルームが設けられました。これらは公式行事や公的な集まりに使用されるようになりました。歴史ある邸宅を保護するため、1981年にはグレイシー・マンション・コンサーバンシーを設立し、大規模な修復や美術品、家具、装飾品の展示も行うようになりました。
グレイシー・マンションは市の公務のみに使用することができ、この邸宅に市長と同居できるのは市長の家族だけです。そのため、婚姻関係にないパートナーとは暮らせないことから、グレイシー・マンションに住まないという選択をした市長もいたそうです。現在の市長であるエリック・アダムス氏はこちらに住んでいらっしゃいます。
グレイシー・マンションの様子
予約
ツアーの料金は以前は有料だったようですが、現在は無料です。
事前にオンラインで予約をします。週に1日だけ午前・午後2回のみのツアーなので、早めに予約しておくと安心です。予約時の画面には、写真付きのIDを持っていくこと、危険物や飲食物は持ち込めないことなどの注意書きがありました。
入館
空港のようなセキュリティチェックを受け、敷地内に入りました。特にIDは提示せしませんでした。
水が持ち込み禁止ということで持ってきていなかったのですが、ツアー前に水をいただけるサービスがあり助かりました。
黄色と緑の可愛い外観です。こちらの入り口から中に入ります。
中に入って一番に紹介されたのがこちらのお部屋です。1階にあるすべてのお部屋を見せてもらえるのですが、写真を撮っていいのはこのお部屋だけとのことでした。
1階にはこのブルーの部屋の他に6部屋とホールがあり、それぞれのコンセプトや内装についてのお話を聞くことができます。各部屋にはモチーフの異なる暖炉があり、その上には陶器やミラーなどの装飾品が飾られていました。
シャンデリアも部屋ごとに異なり、動物がモチーフになっているものもありました。
各部屋の壁や家具の配色がとても素敵で、歴史の話とともにそれらを見られるのはとても良い経験になりました。
ツアーの内容は、小学生の娘には少し単語が難しかったり背景がわからなくて理解できないところもあったようですが、概要は分かったようで、豪華なお部屋を見るのと共に楽しんでしました。ツアーの年齢制限はなかったと思いますが、じっとして話が聞けて説明がある程度理解できるようになってからが良いかと思います。
わたしたちが行った時とはインテリアが多少違うところもありますが、他の部屋についてこちらのDAILY NEWSのYouTubeで一部みることができます。
グレイシー・マンションの近くからは、ウォール街近くのPier11、ルーズベルトアイランド、MoMA PS1のあるロングアイランドシティ、マンハッタンのミッドタウンやブルックリンなどさまざまな場所に行くことができるNYCフェリーが出ています。手軽にクルーズ気分を味わえるので子連れにも嬉しい乗り物です。
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