【ENL】NYの公立小学校の英語サポートシステム

ニューヨーク

ニューヨークの公立小学校では、英語を初めて学ぶ子向けのサポートがしっかりと確立されています。初めての英語圏での生活で不安も多い中、どの学校でもサポートを受けられるというのは心強いです。

ENL

ENLとはEnglish as a New Languageの略語です。ESL(English as a Second Language)というところもあります。

ニューヨークのENL

他民族が暮らすニューヨークでは、ELL(English Language Learner)Programsというプログラムがあります。英語を母国語としない子達の言語をサポートするプログラムで、小学校から高校卒業まで様々なプログラムがあり、高いレベルを求める子には高校卒業までに大学でアカデミックに英語を使いこなせるレベルまで持っていけるようなプログラムまであります。

うちの娘のような場合は、英語を始めたばかりの子が対象となるENLに入ります。ENLでは週に数時間、授業時間にクラスから離れて別室で、みんなと同じ内容を網羅する授業を少人数で全て英語で行います。

とても驚いたことは、ニューヨークでは公立小学校ならどの学校でも基本的にENLのクラスが置かれているということです。日本で日本語教室が置かれているような公立小学校は相当限られるのではないでしょうか。私も娘が通う小学校にENLがあるか心配で、通う可能性がある学校3校に問い合わせましたが、どこもしっかりとENLのクラスが置かれていて心配ないと言われました。多民族国家ならではでとても有難い取り組みです!

ENLを卒業した子やもともとある程度英語の素養のある子は、バイリンガルを目指すプログラムや完全に英語だけで暮らしていけるようにシフトしていくプログラムも用意されています。

また、ENL対象の子でも3ヶ国語話せる子にしたいという場合は他のプログラムを受けることも可能だそうです。すごいですね。

ENLのレベル分け

ENLでは初めに口頭と筆記で英語のテストを受けてレベル分けを行います。聞き取りは結構できたそうですが、筆記が難しかったようです。

テストを受けた後に親がENLの先生と面談をして、システムや子供のレベルについての説明を受けます。

ENLではレベルが5つに分かれていて、毎年受けるテストで進級や卒業が決まるそうです。学校のお友達の中には1年で卒業した子もいれば、全く英語に触れるのが初めてという状態から始めて1年で下から2番目というレベルにいる子もいるようです。そこから急に卒業ということもあるということですね。

娘は5段階あるうちの下から2番目のレベルに振り分けられました。小さい頃から細々とやっていたこともあり、「ある程度わかっているところもあるのでこのレベルに振り分けられる」と言われました。

ある程度言っている事を理解でき、少しは読んだり話すこともできることは評価してくださったものの、現地ではまだまだのレベルなのでこれからの伸びに期待です。現時点で、授業などでは先生やお友達の言っていることは大体わかるそうですが、やはり書くことや発言することには苦労しているようです。それでも手を挙げて発言しているようで、細々とでも続けてきた意味があったなと思っています。

自宅でのサポート

面談で私が質問したのは、アメリカに来てから迷っている娘のサポートについてです。得られた回答は意外なもので、「自宅での英語のサポートは不要、むしろしない方が良い」とのこと。理由としては、学校で毎日7時間以上英語に触れているので十分であること、確立された指導法があるので自宅で指導することは混乱を招くことなどが挙げられていました。むしろ日本に戻った時のためにアメリカで過ごしている間日本の子がしている日本語の成長をさせてあげることが大事だと言われました。

どうしても「早く英語を話せるようにしてあげたい」と思ってしまっていましたが、先生曰く3〜4ヶ月もすれば日本語に英語が混ざり始めて、そのうち学校では英語でしか話さなくなる。もしかしたら家でも英語で話してしまうかもしれないけれど、その時は絶対に日本語で返してあげてほしいと。2年すれば大体の子がペラペラになるので何も心配はいらないと言われました。

日本で海外から来た子を見ていて、2年くらいで喋れるようになっている子もいればまだまだ危うい子もいたので若干の心配は残るものの、娘も積極的にやる姿勢が見られるし、ベテランの先生の言葉を信じて家では様子を見て日本語と日本の学習のサポートに徹しようと主人と話しました。

追記:1年目のENL修了

1年目のENLを終え2年目に進むにあたり進級テストがありました。結果は…ENL卒業でした!親子共に信じられませんでしたが、ENLの先生や英語がわからない頃から遊んでくれていた友人たちのおかげとありがたく思っています。

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