【アメリカの小学校の作文】文章構成の基礎を学ぶWritingの授業

ニューヨーク

アメリカの小学校の授業で感銘を受けたことの1つが「Writing(作文)」の授業です。小学校低学年から、文章の書き方を学んでいきます。大人になっても役立つ文章構成の基礎を小さい頃から学ぶというのはとても素晴らしいことだと感じています。

日本の作文

日本の小学校では作文の授業というのはありませんよね。作文用紙への書き方のルールは教えられますが、内容については「自分が感じたことを書きましょう」という感じで、文章の構成についての指導はあまりされていないように思います。

夏休みの宿題で読書感想文を書く時に初めて長文を書くことになり、書き方が分からず苦労した子も多いのではないでしょうか。それでも小学生は思ったことを感想として書いていけば良いかもしれませんが、将来的にも困ることになりかねません。

例えば大学受験の小論文や大学に入ってからのレポートなどでも感覚で文章を書くことになり、論理的なものを書けているか疑問が残ります。私もしっかりと文章を書くことについて意識し出したのは大学4年生くらいからだったように思います。

アメリカのWriting(作文)

アメリカではWritingという作文の授業の時間があり、文章を書くためだけの時間がほぼ毎日設けられています。小学校低学年なので、日記のようなレベルのものを書いていると思っていたのですが、この授業がなかなかすごいんです。

1st Gradeから2nd Gradeの初めの辺りまでは、簡単な短い日記のようなものを書いています。でも実はここでもただ単に日記を書くだけでなく、その情景を説明するにはどこをどう書いたら良いか、気持ちをどう表現したら良いかなどを学んでいます。

2nd Gradeの途中からは、「First => Then (Next) => Finally」などを使い文章の時系列を作る練習をします。

そして2nd Gradeが終わる頃には、数枚の紙に論理的に文章を書くことを学びます。具体的には、文章の構成として、まず「Introduction」から始まり、本文を書き、最後は「Conclusion」でまとめる練習をします。また、それぞれの章をどのように書く方法があるかなどについても学びます。

まだ完璧ではありませんが、これだけでもだいぶ文章の見た目が変わると思いました。

娘が2nd Gradeの後半に書いた朝顔についての文章が以下のものです。単語や文法はおかしいところも多々ありますが、構成を考えて書けていて我が子ながら感心しました。

まずは書きたい章の構成を考え、Introductionをどのような書き出しにするか、Conclusionをどうまとめるか、本文の章ではそれぞれどのようなことを書くかを紙に書き出して、それをもとに文章を構成していました。

ほとんど英語で文章を書いたことがないレベルから、7ヶ月ほどでここまで書けるようになるとは驚きでした。

学年が上がるごとにさらに文章の書き方を教えてもらうようです。アメリカの小学校で学ぶ作文のメソッドについて書かれている本があるので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみられてください。

アメリカの公立小学校では算数など日本より遅れているなと思うことも多いのですが、Writingの授業については驚くほどしっかりとしたことを学んでいてとても参考になります。日本でもこういう授業があれば大人になってから苦労しないのにととても感銘を受けました。

きっと論理的に考えることを小さい頃から学んでいるから、自分の意見をしっかりと言葉にできるようにもなるのではないかと思いました。

さらにアメリカの小学校では本を読むことも大切にしていて、本を読みながら「初め、途中、最後に何が起こったか」「登場人物はどんな人で何をしたか」などをメモに残しながら呼んでいくということを繰り返しています。読解力を鍛えたり、自分が文章を書くときの参考にしたりするのに役立っているのだと思います。

大人の作文

私はこちらに来てからコロンビア大学のTeachers CollegeのESLを受講していました。大人が対象のESLですが、そこでも同じように文章の構成やその広げ方なども学びました。

大人になっても通用する文章の書き方の基礎を小学生から学んでいるのはとても羨ましいと思います。

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