ニューヨークにいて感じるコロナに対する捉え方は、日本にいた時のものと大きく異なります。ニューヨークの現在の状況や、コロナに対する捉え方の違いについてご紹介します。
2021年後半のニューヨークとコロナの状況
2021年10月頃からの街の様子
2020年の3〜4月にはコロナ感染者が爆発的に増え、死者も多く出たニューヨーク。2021年10月頃にはだいぶ落ち着いてきて陽性率も1.76%と当時の東京と同程度になっていました。
街中も外はマスクなしで歩く人が多く、サンクスギビングデイやクリスマスツリーの点灯式などのイベントでは多くの人が集まりお祭り騒ぎでした。
タイムズスクエアのカウントダウンイベントも、ワクチンパスポートもしくは陰性証明書の提示、マスクの着用は義務付けられたものの、例年通り行われました。
身近に感じるコロナ
お祭り騒ぎの光景を見ているとだいぶ日常に戻ってきたのかなと思う反面、娘の小学校では陽性者が毎週のように出ていたりと、身近で感染者が増えてきていることを感じています。
最初は「とうとうクラスでも!」と思いましたが、「定期的にランダム検査があるからそれは出る可能性も高くなるよね」くらいに思っていました。が、それから毎週のように学校で陽性者が出て、クラスでも数回陽性が出て、「これはかなり身近に迫ってきているのでは?」と感じるようになりました。
2021年年末時点でのニューヨークのコロナ状況
2021年12月31日時点でのニューヨークのコロナの状況は以下のようになっています。
陽性率・陽性者数の推移
直近の検査陽性率は23.47%、1日あたりの陽性者数は25,184人です。
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12月に入ってから急増していることがわかりますね。
そして陽性数に占める変異株の割合の図です。12月まではほぼデルタ株(ピンク)だったのが、12月に入ってからオミクロン株(紫)が急増してきています。
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ニューヨークで最初にオミクロン株が報告されてからの急増具合は凄まじいものがあります。
そして地域ごとの陽性率が下の図です。意外にもマンハッタンでは低めで、郊外に行くほど陽性率が高くなっています。
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一概には言えませんが、治安が悪いところほど陽性率が高いようにも見えますね。
ワクチン接種状況
2021年年末時点でのワクチン接種状況は以下です。
下の図は大人の接種状況です。83.3%の人が2回の接種を完了していて、90%以上が1回以上の接種をしています。
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ワクチンパスポート提示の義務化や、企業に対するワクチン接種の義務化の影響も大きいのかもしれません。
11月には5〜11歳へのワクチン接種も始まり、12月にはワクチンパスポートの提示も義務付けられました。娘の周りではもう大半が接種済みの印象ですが、ニューヨーク全体としては50〜60%が接種済みのようです。
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地域別ワクチンの接種状況は以下の図です。
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下の図の陽性率(左)とワクチン接種率(右)をみると逆相関関係がありそうな気がしますね。
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ワクチンは重症化を抑えるものの、ワクチン接種をしたからとノーマスクで盛り上がっている人達がいるマンハッタンは陽性率高いだろうなと思っていたので、この結果は意外でした。
年末・年始とコロナ
感染がだいぶおさまった日本でも今年も帰省や旅行はやめておこうかなという方も多いかと思いますが、感染拡大が顕著なニューヨークでは帰省や旅行に行く方々が周りに結構います。
その対策もあってか、小学校では学校が始まる前に検査を受けることを促したり、休暇中に陽性や濃厚接触者になってしまった子向けにオンライン授業の設定もされています。職場でもできるだけ検査を受けてから来るように言われているところもあるようです。
ニューヨークにいて感じるコロナに対する捉え方の違い
ニューヨークに来て感じるのは、コロナに対する捉え方が日本とは大きく違うと言うことです。
日本では地域によるかもしれませんが、同じ学校で陽性者が出たとなるとちょっとザワザワするかと思います。ニューヨークだと同じ学校で陽性者が出たくらいだと「あーまた」くらいで、みんな変わらずに放課後公園で遊んだりしています。同じクラスで出ても、「出たね。。。」「濃厚接触だと大変だね」くらいの感じです。濃厚接触でない子たちは普通に遊んでいます。陽性者の数が違いすぎるので感覚が麻痺してきているのもあるかもしれません。
ワクチンの位置付けも大きく違います。ワクチンパスポートの必須化を見てもわかるように、ワクチンを打っていない人は肩身が狭い思いをします。
地下鉄ではブースターショット打っていれば旅行も安心!と言うような広告が出ていて、ニュースでも「年末年始の旅行や集まりはワクチン接種していない人はお断りだけれど、ワクチン接種していれば問題なし」と言うようなことを医師が言っています。
私はまだこちらにきて日が浅いこともあり、そこまで「ワクチン最強!」「コロナ陽性?気にならない!」と言う感じではありませんが、だんだんこちらの感覚に慣れてきている感じは否めません。
日本にいたとき、我が家はニューヨークのコロナ急増が怖くて赴任を延期したのですが、その時期にニューヨークに来た人は「むしろ早めに来ていて良かったよ、全然大丈夫だった」と言っていましたし、ニューヨークにすでに住んでいた人も「全然大丈夫、来て問題ないよ」と言っていました。おそらくこれは日本とニューヨークの考え方と周りの環境の違いによるのかなと思います。
上手く言えませんが、周りの環境や考え方に影響を受けて、気をつけているものの日本にいる頃よりは緩くなってしまっている気がします。例えば今この急増している状況下で日本から来ても大丈夫かと相談されたとすると、日本の感覚だったときは「絶対やめた方がいいよ!同じクラスでも複数回出ているような状況だし!」と思っていたと思いますが、今こちらの感覚で言うと「まぁちょっと増えてきていて怖いけれど、街も普通だし大丈夫だと思うよ」くらいになってしまっている気がします。
とはいえ、やはり昨今の急増状況は怖いので気をつけて行かねばと思っています。
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